コップとストロー、どっちが先?
この記事は、イギリスの公的医療サービス NHS(National Health Service) と大和郡山市保健センターが公開している情報をもとに、管理栄養士である筆者が翻訳・要約し、解説を加えたものです。原文の内容は公開時点のものであり、最新の情報は各公式サイトをご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、医療上の判断はかかりつけ医にご相談ください。
Hi there,
離乳食相談でコップの話になると、「うちはもうストローで飲めますよ」と教えてくださる方によくお会いします。
コップはそのあとで、という順番で考えている方がほとんどなんですね。
でも先に練習してほしいのは、実はコップのほうです。
ストローが先になりやすいのはなぜか
現場でお伺いしていると、ストロー、そのあとにコップ、という順で進めている方が本当に多い印象です。
順番を知らないだけ、ということも多いのかなと思っています。
赤ちゃんは哺乳瓶で飲み慣れていますから、次はストローから、と考える方も少なくないかもしれません。
「吸う」と「すする」は別の動き
その哺乳瓶とストローが、実は同じ動きなんですね。
NHSの Drinks and cups for babies and young children という記事から見てみたいと思います。
NHSでは、生後6か月頃からコップで飲む練習を始めて、食事のときに水を少しずつ与えるとしています。
そのとき使うのは、フタのないコップか、弁のついていないコップ。理由もはっきり書かれていて、learn how to sip rather than suck、つまり「吸う」のではなく「すする」ことを覚えるためだと述べています。歯にとってもそのほうがよいとのことです。
これは「乳首のついた哺乳瓶やマグと比べて」という文脈で書かれています。哺乳瓶は「吸う」ほうに入るんですね。
コップとストローでは、使うお口の動きがそもそも違います。
いわゆる「こぼれないマグ」も、吸わないと出てきません。車中や外出中などは便利ですが、普段はコップから飲む練習ができると理想的かと思います。
以前書いた離乳食で何を与えるか(6カ月)@NHSにも、同じことが出てきます。
日本でも同じことを言っています
大和郡山市保健センターの離乳食・幼児食についてというページにも、「コップの練習は、まず『すする』ところからスタート」と書かれています。
ストローのほうは「吸い込む」ことを教えるのがポイント、と分けて説明されていました。
日本とイギリスで言っていることが同じなんだなぁと思いました。
今日から試せること
- カレースプーンのような大きなスプーンで練習を始める
- 使うのはフタのない、水面が唇に触れるコップ
- ストローは、コップですすり飲みができるようになってから
いきなりコップからでなくて大丈夫です。カレースプーンくらいの大きめのスプーンで、水を口に運ぶところから始めます。
コップに移ったら、上唇に水面が当たる程度から練習します。ここが「すする」の入り口になります。
大和郡山市のページにも、浅いものを満タンにして飲ませる、というコツが紹介されていました。水が少ないと大きく傾けることになって、かえって飲みにくいんですね。
嫌がるときは無理に飲ませないでくださいね。
こぼれるのは練習のうちです。エプロンと、下に敷くものを先に用意しておくと気が楽かと思います。
Love
実は7年前に書いた不正咬合を予防する子育て10カ条(新生児期・乳幼児期編)@小ネタのなかで、「(関連記事;子どもがコップを使うには)」と書いたまま、その記事を書いていませんでした。やっと回収できました。