「抱っこ」もお口の成長に関係①@小ネタ
この記事は、イギリスで乳幼児突然死の予防に取り組むThe Lullaby Trustが公開している抱っこひもの安全の情報をもとに、管理栄養士である筆者が要約し、現場で見ていることを加えたものです。内容は公開時点のものであり、最新の情報は公式サイトをご確認ください。本記事は情報提供を目的とし、医療上の判断はかかりつけ医にご相談ください。
Hi there,
赤ちゃんの抱っこを見かけて、少しヒヤヒヤすることがあります。
首が下がったままになっていたり、赤ちゃんの腕が抱いている人の背中のほうにまわっていたり。
抱っこと食べることが関係あるのかと思われるかもしれません。私も最初はそう思っていました。
安全な抱っこのルール「TICKS」
抱っこひもやスリングを使うときの安全の指針に「TICKS」があります。イギリスの抱っこひもメーカーと販売店の連合(the UK Sling Consortium)が作ったものです。
- T:Tight(密着していること)
- I:In view at all times(常に赤ちゃんの顔が見えること)
- C:Close enough to kiss(キスができるくらい近いこと)
- K:Keep chin off the chest(あごが胸につかないこと)
- S:Supported back(背中が支えられていること)
The Lullaby Trustは、この指針を「赤ちゃんが楽に呼吸でき、暑くなりすぎていないことを確かめるためのもの」と紹介しています。
5つのうち3つが、顔が見えているかどうかの話なんですね。
首が下がっていないか
首がガクンと後ろに倒れた状態で眠っている赤ちゃんを見かけます。
星を見上げ続けるとしんどいように、その姿勢を長く続けるのはかなり苦しいことだと思います。
この姿勢が、お口の育ちとつながっています。東京新聞の「東京すくすく」に、歯科衛生士の新井美紀さんのお話が載っていました。
舌が下がると、上あごが広がらないんですね。
同じ記事で、一般社団法人「育母塾」代表の辻直美さんは、首から胸元のあたりに頭がくるように抱くと安定する、赤ちゃんの背中がゆるやかなカーブを描くように体に程よくくっつけて抱く、と述べています。
抱っこひもの中だけでなく、腕で抱いているときにも起きています。
赤ちゃんの腕が、背中にまわっていないか
もうひとつ気になっているのが、赤ちゃんの腕の位置です。
横抱きのときに、赤ちゃんの腕が抱いている人の背中のほうにまわってしまっていることがあります。
前腕(手首とひじの間)だけで支えようとすると、こうなりやすいように見ています。抱いている側も腕一本で支えることになるので、負担が大きいです。
赤ちゃんの背骨は、アルファベットのCの字のように丸くなっています。横抱きでも縦抱きでも、この丸みが保たれているかを見てみるといいかと思います。
日本助産師会が監修した記事にも、新生児期の赤ちゃんは背中をまっすぐにすると心地悪いので、おなかの中にいたころと同じように背中を少し丸くしてあげると安心する、とあります。
抱っこひもを選ぶとき
硬い素材で背中がまっすぐ平らになるものだと、このCカーブが伸ばされてしまいます。
皆が使っているから安心という理由ではなく、「背骨」と「股関節」に配慮されているかを見てみるのがポイントかと思います。
首がすわる前の抱っこについては首がすわる前の抱っこにも書きました。
長くなるので、次は寝かせ方とハイハイについてまとめます。
Love